最初テクニカのシェルAT-LT13Aとリード線AT6101を使ったのですが、パンチはあるもののハイ上がりで歪みっぽく、潤いの無い音でした。この組み合わせは高域が目立つ傾向になりがちながら、エージング(数日間の使用)をしてもあまり変わらず、そこでシェルをマイクロのアルミプレス物にしたところ重心がやや下がり、さらにリード線をノーブランドOFCにしたところ、ハイ上がり・歪みっぽさがかなり後退し、パンチがありながらも鮮やかでナチュラルな音に変化してきました。周りのアクセサリ(特にリード線)でこれほど音が変化するカートリッジは初めてです。なお、音の押し出し感は強いのですが、M44系のようなスピード感や、大味さはありません。妙な誇張や色づけが無く、言ってみれば「ナチュラルな音なのにパンチが効いてる」というイメージです。ここが好みの分かれ目かもしれません。なおノイズに関しては、個人的にはM44-7と然程変わらないかと思います。追記一ヶ月ほど経ち、それまでと比べてとても艶やかに鳴るようになりました。また80年代のレコードでは歪みがちだったのですが、それも穏やかになりました。気長なエージングが必須かと。